新学期の憂鬱

こんにちは、Otamaです。

 

コロナの影響で始業式が延びていました。

今日からいよいよ次女の新学期が始まります。

起きる様子もなかったので、部屋をのぞきに行くと部屋の電気は一晩中点いたまま明々と照らされた床で、次女はスマホを握りしめ寝落ちしていました。

 

自然とため息が出ました。

 

でもここでたたき起こして

 

「行くの!?行かないの!?」

 

とは聞けません。

いや、聞いてはいけないのです(たぶん)。

 

私は次女の肩をポンポンと軽くたたき、「今日はどうする?」と聞きました。

眠い目をこすりながら次女は首を横に振ったのです。

 

「わかった。先生に電話しとくね。」

 

と、私はリビングに戻り、学校に電話をかけました。

いつもの事務の人が電話に出てくれました。

 

「いつもお世話になります。1年〇組の○○です。担任の先生もう来られていますか?」

 

夏休みの40日間プラス二週間ぶりの電話でした。

またこれから毎日かけなければいけないのかと思うと胃が痛く感じます。

 

担任の先生が電話口に出てくれ、今朝の状態を伝えました。

 

「お母さん、まだエネルギーが溜まっていないんです。また私も顔を見に行きますし、このまま応援していきましょう。」

 

と言ってくれました。

 

夏休みにも元気にしてるか、と、ただ次女の顔を見に来てくれ世間話をしてくれたりと、ありがたい反面、本当に申し訳なく思うのです。

 

「先生、でも、もう無理かもしれません。また辞めるって言ってました。」

 

思わず涙が出そうになり、それを我慢するとのどがヒリヒリしていました。

先日、次女が嫌ならもう高校を辞めてもいいと思ったのに、いざ口に出すと私はこんなに悲しく感じるのです。

 

次女の良いところを毎日見つけて褒める。

次女が楽しく過ごせるよう努める。

私が笑顔でいること。

 

全部意味がないように思えるのでした。

 

それでも担任の先生は大丈夫だと、気長にやりましょう、と私をも励ましてくれました。

こんな親子のせいできっと先生にはたくさんご迷惑をおかけしてしまっているのがまた心苦しい。

 

やるせない気持ちをかかえながら私は職場に向かいました。

心と裏腹に、顔に笑顔を張り付けて仕事をする。

家でも職場でも笑顔でいるようにしているけれど、やっぱりしんどいものです。

 

家に帰ったら今日は子供たち三人家にいるんだなぁ・・・

と思うと、現実逃避したくなりました。

 

一人でどこかへ行きたい願望。

とにかく泣きたかったのです。

だれもいない場所で一人で泣きたかったのです。

 

でも帰るところは家しかない私は、いつもどおり「ただいま!」と言って玄関のドアを開けました。

いつもの玄関に、ふんわりと甘い香りが漂ってきました。

リビングのドアを開けると、「おかえり!」とキッチンに立つ子供たちが目に入りました。

フライパンを持つ長男。

お皿を運ぶ長女。

次女は焼き立てのホットケーキにメイプルシロップをかけていました。

 

そう、珍しく子供たちがホットケーキを焼いて待っていてくれたのです。

テーブルにつくなり私の分の焼き立てのホットケーキが目の前に置かれました。

 

甘い甘いメイプルシロップと溶けかけたバターがナイフを入れたホットケーキにしみ込んでいきました。

 

なんて美味しそうな・・・

 

朝からの憂鬱な気持ちもホットケーキの甘い香りに包まれて、バターと一緒に溶けてしみ込んで私の喉元を通り過ぎました。

 

本当においしいなぁ。

 

幸せってこういうことなんだな、と改めて感じました。

 

家族の、子供たちのあたたかさに救われる。

 

朝の先生との電話を思い出しました。

朝、意味がないかもしれないと自信が揺らいだことも、また信じる力が湧いてきました。

泣きたかったのに、張り付けた笑顔じゃなくもう普通に笑えました。

 

なんと私は単純なのでしょう。

自分でびっくりしました。

 

でもまたきっとこれからもこの気持ちの浮き沈みを繰り返すのでしょうね。

だけどへこたれないように頑張らなくては!